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2022年の基準地価が公表。住宅地の全国平均は31年ぶりの上昇。その背景は・・・

2022.10.03

 9月20日、国土交通省は2022年の基準地価を公表しました*1。住宅地、商業地、工業地など全用途の全国平均が3年ぶりにプラスとなりました。特に、住宅地の地価は1991年以来31年ぶりに上昇に転じました。ここでは住宅地の地価が上昇に転じた背景を中心に見てみたいと思います。

 住宅地の地価上昇の主な背景としては、3点挙げられます。まず1点目は、2012年以降の金融緩和政策によって超低金利が続いていることに加え、住宅ローン減税といった政府の支援策により住宅取得のハードルが下げられた状態であることです。次に2点目として、コロナウイルスが拡がりを見せる中、在宅勤務の浸透などライフスタイルが多様化し、首都圏近郊において部屋数や広さを重視したマイホーム需要が喚起されていることも挙げられます。最後3点目としては、札幌、仙台、広島、福岡の地方4市の中心部において活発な再開発が進められており、中心部の地価上昇や供給不足が周辺の市町にまで波及しているためです。また、札幌、仙台、広島、福岡以外の地域においては、地価の下落が継続しているものの、総じて下落率は縮小しています。なお、当社鑑定部門の不動産鑑定士にも住宅地の価格動向に関してヒアリングしましたが、今回発表された基準地価と概ね同様の実感を得ているとのことでした。

 最後に商業地についても簡単に触れておきます。商業地の地価は個人消費の持ち直しによる店舗需要の回復を背景として、全国の調査地点のうち41%で上昇しています。とりわけ、東京、大阪、名古屋の三大都市圏並びに地方4市等の再開発が進められている地域での上昇が目立っています。

*1 都道府県が不動産鑑定士の評価を踏まえて毎年7月1日時点の価格を調査し、国土交通省が9月にまとめて公表する。2022年の対象地点は2万1444カ所で、1平方メートル当たりの価格を算出。地価調査には基準地価の他、国交省が3月に公表する公示地価、国税庁が7月に公表する路線価がある。

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