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自宅を活用してお金を調達しようと思ったら・・・リースバックとリバースモーゲージ、どちらがお得?

2022.09.20

 少し前の話ですが、今年の6月、国土交通省が「住宅のリースバックに関するガイドブック」を公表しました。住宅のリースバックは、現在住んでいる自宅を売却し売却代金を得ると同時に、買主と賃貸借契約を締結することで、売却後は賃料を支払いながら、元の自宅に引き続き住み続ける仕組みです。

 近年、老後資金に不安を抱く方々の増加とともに、住宅のリースバック取引件数も増えている状況です。しかしながら、リースバック取引に伴うトラブルも目立ち始めており、国土交通省がトラブル事例や、リースバックを利用する際のポイント等を整理したものが上述のガイドブックです。実際のトラブルの例としては、強引な勧誘、著しく低額な売却代金、高額な支払い賃料等が挙げられています。
 
 リースバックと似ているもので、リバースモーゲージという仕組みがあります。リバースモーゲージは、リースバックのように自宅を売却することはありません。自宅に住み続けた状態で、自宅を担保に資金を借入れ、生存中は利息だけを支払います。その後死亡時に、担保となっていた自宅が処分され、借入金の元本が返済される仕組みです。勿論、リバースモーゲージにもデメリットはあります。リバースモーゲージは、一般的に不動産の価値に連動して借入上限金額が設定される仕組みのため、生存中に自宅の価値が下落した場合には、借入上限金額が減額されてしまいます。

 リースバックとリバースモーゲージ、それぞれにメリット・デメリットがあるため、どちらが自分に合った資金調達方法であるかを良く考える必要があります。また、契約内容についても、後々トラブルとならないよう細かな点に注意する必要があります。大切な自宅の問題で後悔しないよう、今後、自宅を活用した資金調達を考えた際、まずは、信頼できる専門家に相談してみるのも良いかもしれません。

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