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以前に相続した荒廃農地・・・今なら再利用できるかも

2022.10.19

今月8日、日本経済新聞で「荒廃農地」(*1)を再利用する取り組みが全国で進められている旨の記事が掲載されていました。高齢化や農業労働力不足を背景として耕地面積が減少していると言われていますが、その一方では、荒廃農地の再利用への取り組みが進められています。

農林水産省が毎年公表している「荒廃農地の面積」を見てみますと、2010年の荒廃農地は全国で29.2万ヘクタールでしたが、2020年では28.2万ヘクタールと、10年の間に1万ヘクタールではありますが減少しています。

日本各地で荒廃農地の再利用が進んでいる背景には、農業労働力不足によって耕地面積が減少する中、限られた国土の有効活用を目指す国や自治体の後押しもあります。例えば、荒廃農地においてオリーブ栽培や牛の放牧、ワイン用ブドウの栽培等、従来とは別の作物を栽培することについて、一定の条件の下で支援金が支給される制度が昨年設けられています(最適土地利用対策)。また、再生可能エネルギーの普及に向けて、荒廃農地を太陽光発電所の建設用地として転用し易くするための規制緩和も進められています。

このように従来であれば再利用の見通しが立たなかった荒廃農地も、国や自治体の後押しを利用することで再利用の可能性が高まっていることも考えられます。もし過去に相続した荒廃農地があって、どのように活用して良いかわからずに放置しているようなことがありましたら、是非弊社にご相談下さい。

*1 現に耕作に供されておらず、耕作の放棄により荒廃し、通常の農作業では作物の栽培が客観的に不可能となっている農地のこと。

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