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日経リアルエステートサミット2023参加報告 ~ 注目を集める日本の不動産マーケット

2023.02.27

 2月17日、日本経済新聞社が主催する「都市の未来を展望する大型サミット 日経リアルエステートサミット」が東京有楽町の国際フォーラムで開催されました。本サミットでは、各分野の最前線で活躍されている方々が日本の不動産マーケットの現状や、近年の開発・取り組み事例、不動産テックの潮流等に関する講演を行いました。ここでは、日本の不動産マーケットの現状についての講演内容を簡単にご紹介したいと思います。

 まず、海外投資家による日本の不動産マーケットに対する関心はとても強いというのが各講演者の概ね共通の見解でした。欧米を中心として各国が大幅な利上げを実施しているのに対し、日本だけが際立った低金利環境というのが理由として挙げられていました。東京などでは不動産価格高騰によって、ほぼ全てのアセットクラスで期待利回りは低下している状況ですが、海外投資家の関心は依然として高いようです。

 但し、海外投資家も全てのアセットクラスに等しく関心を持っているわけではないとのことです。ある講演者は、日本も含めて世界的にインフレが進んでいますが、インフレが収束するには相応の年数を要するとの見通しを示していました。その理由として、インフレ数値の中には不動産賃料の上昇分も含まれており、一旦引き上げられた賃料は簡単には引下げにはならないということを挙げていました。

 そのため、インフレ環境下で人件費や材料費等のコストが上昇してくるのに対応できるよう、柔軟に賃料収入を引き上げられる不動産-その最も代表的なものとしてはホテル-に投資家の強い関心が集まっているとのことです。ホテルの他には、インターネット用のサーバやデータ通信などの装置を設置・運用するデータセンターや物流拠点、さらにはレジデンスへの投資人気が高いそうです。特にデータセンターについてはインターネットのデータ通信量拡大に伴い、今後かなりの開発が進むだろうとの見通しが示されていました。

 2023年の日本の不動産マーケットは期待ができそうです。

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